日本語で読むAI小説

2026-09-10 · PLOT Team

AIで小説を読むアプリを探すと、たいていは英語が先に来ます。ジャンルの一覧も、例文も、画面の言葉も英語を基準に作られていて、他の言語は後から乗ります。

日本語は比較的ましなほうです。読むものがまったくないわけではありません。ただ、AIが書く物語のほうに来ると事情が変わります。

翻訳された日本語は訳文だとわかる

英語で生成してから日本語に移すと、移した跡が残ります。

いちばん出るのは人称です。文の頭に「彼は」「彼女は」が並びます。日本語の地の文は誰の話か分かっていれば主語を落とすのに、英語には落とす習慣がないので、そのまま残って文が重くなります。「彼女は自分の手を見つめた」という文が何度も出てくるのもそれで、間違いではないのに日本語の小説ではあまり書かない形です。

文末も揃いません。「〜のだった」「〜なのである」が地の文に必要以上に出てきて、説明されている感じが強くなります。会話のほうは逆で、語尾が平らになります。日本語の台詞は「〜だろ」「〜ですけど」「〜さ」のような終わり方で人物が立つのに、英語の台詞にはその情報が乗っていないので、訳した時点で全員が同じ話し方になります。

呼び方も落ちます。英語では名前を呼ぶだけの場面が、日本語だと「先輩」なのか「さん」付けなのか、呼び捨てなのか、名字なのか下の名前なのかで関係が全部変わります。一人称も同じで、俺と僕と私では別の人物になります。英語の原文にはその区別を置く場所がないので、翻訳すると一番情報が多い部分が消えます。

読めないわけではありません。ただ、読んでいる途中で何度も引っかかって、物語から出たり入ったりすることになります。

英語で読めばいいのでは

読めます。ただ、楽しみで読むことと、読めるから読むことは別の行為です。

母語でない言語で読むと、読みながら訳すことになります。冗談が半拍遅れて届き、悲しい場面では感情より先に意味が来ます。ほしかったのは物語に運ばれることだったのに、読む労働がずっと割り込んできます。

それに、毎回英語で読まなければならないなら、物語が住んでいる場所は自分の言語ではない、ということになります。

最初から日本語で書かれると

PLOTは選んだ言語で物語を生成します。日本語を選べば一行目から日本語で書かれます。訳されたものではなく、その言語で書かれたものです。

読み方は単純です。言語を選び、ジャンルを選びます。ファンタジー、恋愛、ホラー、ミステリー、学園、終末もの、ダンジョンものなどがあり、転生や憑依、巻き戻しといった要素を足せます。一覧にないものが浮かんだら一行書けば足ります。登場人物と状況は、書きたいだけ書いてもいいし、空のまま進んでも物語は始まります。

ページの終わりで方向を選ぶか、書きたいことを直接書けば、物語はそちらへ進みます。前に置いたものを覚えて続くので、三話で通り過ぎただけの名前が二十話でもう一度問題になることもあります。読み終えたら、同じ設定を少しずらしてやり直せます。

読むものがない夜に

読むものがない、というのは世の中に小説が足りないという意味ではありません。今夜の自分が読みたいそれがない、という意味です。完結まで読んでしまってその先が気になるとか、かなり限定的な組み合わせが読みたいのに誰も書いていないとか。

それは棚を探しても見つからない種類の不足です。誰かが書いて上げてくれるのを待つしかないので。

物語が生成されるなら、その待ち時間はなくなります。そしてそれが日本語で起きるなら、待つことも訳すこともなく、ただ読めばいいことになります。

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